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実験コーナー
2022.05.18
被覆熱電対線は体温計として使用できるか
2022年も月に1回、お客様より定期的にお問い合わせをいただいている内容について、実際に実験を行い、その結果をご紹介しております。
今回のテーマは「被覆熱電対線は体温計として使用できるか」です。
〇仮説
近い値は示すが正確に測定するのは難しい
〇使用製品
・熱電対
①T型被覆熱電対線 ふっ素樹脂FEP被覆仕様 0.32×1P T-6F
②シート状熱電対Tタイプ NSMH-T-P02
・比較対象品
①非接触式検知器
②体温計(実測式)
〇検証方法
・熱電対:脇の下に熱電対を挟み5分経過後の値を記録
0.32×1P T-6F
・体温計:実測式(10分)経過後の値を記録
※写真はイメージです。
〇結果
測定方法 | 結果(℃) |
T型被覆熱電対線 0.32×1P T-6F | 35.8 |
シート状熱電対Tタイプ NSMH-T-P02 | 36.4 |
非接触式検知器 | 36.5 |
体温計(実測式) | 36.7 |
※結果における上記値は、あくまでも今回の実験結果の値であり保証値ではありません。
〇考察
4つの測定方法の差が1℃以内に入る結果となった。特に『0.32×1P T-6F』を除く3つの測定方法の結果は0.3℃以内に入っており、シート状熱電対は他の2つの測定方法と遜色のない結果となった。耐久性等の観点を考慮すると、体温計の代用品として使用する事は現実的ではないと考えられる。体温を測る際は、非接触式検知器や体温計をご使用ください。
次号もお楽しみに。