二宮電線工業株式会社 Ninomiya Electric Wire Co.,Ltd.60th Anniversary

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実験コーナー

2021.12.20

先端加工方法の違いにより応答速度は異なるか(水中編)

2021年は月に1回、お客様より定期的にお問い合わせいただいている内容について、実際に実験を行い、その結果をご紹介しております。

今回のテーマは「先端加工方法の違いにより応答速度は異なるか」です。

〇仮説

TIG溶接加工の応答速度が速い。

〇使用製品

・K型被覆熱電対線 ふっ素樹脂FEP被覆仕様 0.32×1P K-6F

〇先端加工内容

①TIG溶接

②半田

③ねじり

〇検証方法

①~③の先端加工を施した被覆熱電対線をお湯の中へ入れ、80℃以上となる時間を観察する。

〇結果

加工内容 応答速度(S)
①TIG溶接 3
②半田 3
③ねじり 3

単位:秒

※結果における上記値は、あくまでも今回の実験結果の値であり保証値ではありません。

 

〇考察

TIG溶接の場合の応答速度が速いという仮説を覆す結果となった。これにより、水中内の温度測定には先端加工方法により、応答速度には大きな差がないという事が分かった。

ただし、決まった対象物の温度測定においては、今回と同じ結果とは限らない為、今後改めて実験を行い、その結果を報告したいと思う。

なお、半田やねじりで温度測定を行った場合、一番根元の部分が温接点となりますので、ご注意ください。

半田

ねじり

TIG溶接

弊社では、熱電対以外の金属を含まないTIG溶接をおすすめしております。

次号もお楽しみに。