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実験コーナー
2021.11.22
耐熱電線導体のご紹介(実験コーナー 番外編~その4~)
実験コーナー番外編では、これまでに4月は被覆熱電対線、5月は補償導線、9月は熱電対専用コネクタ『ツインター』をご紹介致しました。今月は高温環境下で配線する動力線の耐熱電線に使用される導体をご紹介致します。
〇導体の種類
弊社で扱っている導体は、主に以下の6種類です。
- 軟銅線(AC・裸銅線)
一般的な電気用軟銅線。 - すずめっき軟銅線(TA)
一般的な電気用軟銅線にすずめっきを施したもの。
最も広く使用されています。 - 銀めっき軟銅線(SA)
一般的な電気用軟銅線に銀めっきを施したもの。
すずめっきよりも耐熱性があります。 - ニッケルめっき軟銅線(NA)
一般的な電気用軟銅線にニッケルめっきを施したもの。
すずめっきよりも耐熱性と耐食性があります。 - ニッケル覆銅線(NPC・ニッケル約28%:銅約72%)
電気用軟銅線をニッケルで覆った導体です。
高耐熱でありながら高導電率です。耐食性もあります。 - ニッケル線(NI・ニッケル100%)
抵抗値は高いが、耐熱性・耐食性に優れています。
500℃までなら経年変化も少なく、機械的強度も良好です。
〇ニッケル覆銅線・ニッケル線の違い
いずれも耐熱温度500℃の2種類の線。
ここでは、この2種類の違いについてご説明します。
- ニッケル覆銅線
□ニッケル覆銅線のメリット
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- 導体抵抗がニッケル導体の約1/4であるため、ニッケル導体と比べて同一の許容電流値でサイズダウンを検討することが可能です。
- ニッケル導体より柔軟であるため、加工や配線が容易に行えます。
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- ニッケル線
□ニッケル線のメリット
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- 耐食性・耐熱性に優れ、ニッケル覆銅線と比べて経年劣化が小さいため、
交換頻度が低い場合に選ばれています。
- 耐食性・耐熱性に優れ、ニッケル覆銅線と比べて経年劣化が小さいため、
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〇まとめ
ニッケル覆銅線・ニッケル線共にそれぞれメリットがあります。
ご使用環境に応じた製品の選定をしていただければと存じます。
また、今回は掲載しておりませんが、ニッケル覆銅線・ニッケル線を導体に採用したUL/CSA規格認定超耐熱電線もご用意しております。
詳細につきましては、耐熱電線カタログ(PDF)をご覧ください。
また、この実験コーナーでは、取り上げて欲しい内容や実験のリクエストを募集しております。 ページ上部にあります「お問合せ」より、ご連絡ください。
次号もお楽しみに。