二宮電線工業株式会社 Ninomiya Electric Wire Co.,Ltd.60th Anniversary

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実験コーナー

2022.06.29

中間金属の法則(前編)

2022年も月に1回、お客様よりお問い合わせをいただいている内容について、
実際に実験を行い、その結果をご紹介しております。

今回は、弊社ホームページのお問い合わせより
初のリクエストを頂きましたテーマを取り上げます。

今回のテーマは「中間金属の法則」です。

〇中間金属の法則とは

『中間金属の法則』は、熱電対の中間に異種金属が入った際の法則で、
異種金属の両端の温度が等しければ温度測定に影響を与えないという法則です。
(下図参照)
異種金属の両端の温度が異なる場合は、温度測定に影響を与えるということになりますが・・・。
果たして、これが正しいのかを今回は検証していきます。


今回の実験は、実際に以下の4種類の回路を作成し、温度の測定を行う。
①-a 熱電対の中間に補償導線を入れ、両端に温度差を与えない場合。
①-b 熱電対の中間に異種金属を入れ、両端に温度差を与えない場合。
②-a 熱電対の中間に補償導線を入れ、両端に温度差を与えた場合。
②-b 熱電対の中間に異種金属を入れ、両端に温度差を与えた場合。

〇中間金属の法則

①-a:測定温度:100℃(接続両端に温度差がない場合)

①-b:測定温度:100℃(接続両端に温度差がない場合)

②-a:測定温度:100℃(接続両端に30度の温度差がある場合)

②-b:測定温度:100℃(異種金属で接続両端に温度差がある場合)

〇使用製品
・熱電対
①K型被覆熱電対線 ふっ素樹脂FEP被覆仕様 0.65×1P K-6F=F(+:赤/-:白)
②シート状熱電対Kタイプ NSMV-K-P02
③銅線 0.32mm AC(被覆色:赤)

〇検証方法
①シート状熱電対+補償導線(被覆熱電対線で代用)を使用した配線
②シート状熱電対+異種金属(今回は銅線)+補償導線(被覆熱電対線で代用)を使用した配線
上記2つの配線で温度を計測し、温度誤差が生じるか確認する。
今回は、ホットプレートの温度を測定する。(設定温度200℃)
なお、今回は安定的な測定を行う為、ホットプレートの温度測定は、シート状熱電対で行う。

〇配線イメージ

①熱電対+補償導線を使用した配線

②熱電対+銅線+補償導線を使用した配線

今回は、中間金属の法則の説明と、実験の概要を説明しました。

次号では、実験を行います。
果たして、中間金属の法則通りの結果となるのでしょうか。
ご期待ください。

次号もお楽しみに!